まずは最大の障害である女房をクリア

まずは、我が家の大蔵大臣であり、絶対君主である女房殿をなんとか説得しなければなりません。
私がどんなに熱弁をふるおうとも、女房殿は「また、新しい無駄遣いを見つけて来た」くらいにしか思ってくれません。まあ、たしかにその通りなんだけどね。
「スノーボードって死ぬらしいよ、生命保険いくらあったっけ、でも
死ぬときは交通事故で10対0で死んでもらわないとこまるんだけどなー」
女房殿のきわめて事務的なイヤミは、かえって私のやる気をそそらせます。

事務的イヤミに効果がないことがわかると、今度は精神的攻撃へと作戦を変更します。
「また、パパだけ遊びにいくのね。私と2人のかわいい子どもを捨てて・・・」のせりふとともに、ママ・たいちゃん(長男4才)・ななちゃん(長女8ヶ月)の「うるうる瞳トリプル攻撃」を仕掛けてきます。
「いいのよ、私たちは所詮、扶養家族だもの・・・食べさせてもらえるだけで幸せだわ・・・」

別に捨てるわけじゃないんだけど・・・・・・

この攻撃は効きます。
こりゃまずい、まずは子どもを味方に付けよう。
そう思った私は、「たいちゃん、スノーボードって、カッコ良くてすごいでしょう」と語りかけます。「え、何がすごいの」「ひゅうーんと滑ってざざざってとまって、すっごいんだよー」「じゃあ、ぴかちゅーとどっちがすごい?」「・・・・・・・・」

無駄な会話だったようです。

やっぱり現代っ子は視覚に訴えなくてはだめだ!そう考え、早速ハウ・ツービデオを借りてきて親子鑑賞。これ効果あり! 「パパが練習してうまくなってからたいちゃんにも教えてあげるからね、いっしょにやろうね。」「う・・うん・・」よし、とりあえず子どもはクリアかな?

でも、やっぱり怪我を心配してくれている女房殿。「あれはきちんと理解した上でやらないから死んだりするんだよ、ほら、パパはこの通り本も2冊買ったし、危険なことも十分理解しているから、大丈夫さ」 「ふーん、ほんとかいな、でもこの前も似たようなこと言ってバイクで事故って〜」延々と説得が続きます。

ところが不思議なもので「スノーボードはこうこうこうだから危ないんだけど、こうこうこうすれば大丈夫なんだよ」なんて言い訳をしているうちに、だんだんボードの危険なところが見えてきました。  で、出た結論は「上手な人にきちんと教わるか、もしくはスクールに入らんとアブねえなー」ってことでした。  

話はかわりますが、家庭の奥さんというのは結構いそがしくて、ストレスたまるようです。
 会社がそんなに楽しいっていうわけではないんだけど、やっぱり仕事って変化もあるし、「達成感」もありますよね。
 特に子どもがまだ小さかったりすると、ほんと、気分転換なんてできないみたいですね。
 そこで私の夢なんですけど、冬には家族4人でどっかのホテルを予約して、みんなでボードに行きたい。その時には私がきちんと教えてあげたい。
 「今は家事・育児で大変だけど、あるていど楽になったら、ボードにつれていくからね。」と思いつつ、忙しい女房を尻目に、自分の遊びに夢中なおやじでした。