乗鞍スカイライン、ラストランツーリング
著作・製作 TAKA2  TAKA2ってどんな人?
2002年9月22日〜26日 おおむね晴れ!



    ◇闇の中へいざ出発!◇

一時だ。

朝というよりはまだ夜である。夜中というにも早すぎる時間だ。
昨日は食事のあと、10時くらいに布団に入った。

パンタのメンバーも数人入れ替わったが、相変わらずフレンドリーな人たちばかりである。

実はもっと早く眠るつもりだったのだが、ご年配のGL乗りとのおしゃべりがあまりにも楽しく気付けば10時になっていた。
眠ったのは3時間だが、それでも気分は爽快だ。

GL乗りは二階で豪快ないびきをかいている。



昨日のうちに荷物の大半はバイクに積み込んでいる。あとは着替えのバックを乗せるだけだ。
みんなを起こさないようにとバイクも駐車場から出して、パンタのすぐ横に置いてある。

ごそごそと準備を始めると、Synさんが目を覚ました。

「気をつけて」

薄暗い中でお別れの挨拶。



さて、いよいよスタート
名残惜しいが、ゆっくりしている暇はない。、

外に出ると思ったほど寒くない。
多分、今から夜明けにかけて冷えてくるのだろう。

空を見上げると星空がすばらしい。
福岡では見ることができない星空だ。
このまま帰ってしまうのが惜しいと思う。


結局5日間(4泊)で睡眠時間トータルは19時時間。でも眠くはない。
眠るのが惜しいとも思える。

まだ後片付け中なのか、明かりのついたペンションを
ちらっと見てバイクにまたがり、
買っておいたペットボトルのお茶を口に含む。

さて、今から1000Km走るぞ!




スタートしてすぐに上高地乗鞍林道に入る。思った通り料金所には誰もいない。

一つ目の林道を抜け、昨日はにぎやかだった白骨温泉を駆け抜ける。ここもひとけはない。

次の林道料金所も誰もいない、また駆け抜ける。
何時通っても夜中の林道は気持ちのいいものではない。早々に林道を抜け、安房トンネルへ入る。

トンネル内はあたたかい、長いトンネルなのでしばし暖を取る。

安房トンネルを出たところに温度計があった。4℃である。
なるほど、あたたかい。(笑)



トンネルから一時間ほどで高山市内を抜け、国道158号線を下る。ひたすら事務的にコーナーをクリアしていく。




暗闇の中、自動販売機の明かりが近づき、そして後ろに消えていく。
もうそこそこ走っているが、休憩を取ろうという気にはならない。

段々と高度が下がり、替わりに気温が上がっていくのが体感できる。
夜明けに向かい気温は下がっているはずなのだが、高度低下による気温上昇のほうが早いようだ。

久しぶりに信号で止まる。真っ暗な中にバイクのエンジン音だけが響く。
ふと気付くと、クラッチを握る指の感覚がまったくない。ブレーキもしかり。

指を握ったり開いたりしながら走ることとする、すこしずつ血が通いだしていくような感じだ。



何時間走っただろう、夢を見ていたような気もする。しばらくするとやっと遠くに明かりが見えてきた。岐阜市内である。

市内は夜でもあかるい。レストランなどなども営業中であるし、人がたくさんいる。

なんとか日の出を琵琶湖で拝みたい私は、ここも無停止で駆け抜ける。

国道21号線から国道365号線を走り、長浜へ入る。そろそろガソリンが心細くなってきた。
もともと、満タンで360Km走ると見込んでおり、平均60Km/hとして6時間走ると、7時のスタンド開店で補給できるという計算だった・・・が・・・

すでに300Kmは軽く越え、まだ7時は程遠い。

しかし、このへんにくれば24時間スタンドもぽつぽつとある。
一番にぎやかなスタンドに入り、本日一回目の給油である。

時計を見ると6時すぎ、5時間ノンストップという計算だ。

さて、トイレに行くとすでにガソリンは満タン状態だ。休憩は琵琶湖で取るとしよう。
すぐに再スタートする。

だんだん回りが明るくなってきた。なんとか日の出を琵琶湖で見れないものか。

琵琶湖をバックに・・・

琵琶湖の今津浜に到着した。
砂浜に入ると、日の出を待つ写真家が2人。

本当はすでに日は昇っているかもしれない。
しかし遠くに雲がありこれがじゃまで太陽を見ることができない。

先を急ぐ私は琵琶湖をバックに記念写真を撮ると、早々にそこを離れることにした。


ここでお茶でも飲もうとペットボトルを出すと・・
あら、びっくり。

気圧変化でへこんでいるではないか。

あらためて高所にいたんだなーと実感する。


お、お茶がぁ〜









途中の雲海です。


















国道9号線をひた走る。
学生さんたちの登校風景を見て、今日が平日であることを思い出す。

だんだん現実の世界に戻っていくようだ。

舞鶴に到着する。お土産に海産物など・・と思うが、まだ開店していない。
しかし、ここで道に迷う。気が付けば漁村をうろうろしている。
まあ、海岸線沿いにいけば、そのうちには下関に着くだろう。(笑)


27号線から9号線に入る。見覚えがある。ほんの数日前、反対車線を意気揚々と乗鞍に向け駆け抜けた道だ。

なるほど、なんとなく距離感もつかめる。

えらそうな言い方だが、兵庫県に入ると、もう自分の庭に帰ってきたような気にもなる。
鳥取砂丘入り口の看板を横目に直進する。

前方にパンク修理でお世話になったガソリンスタンドが見えてくる。
例のおじさんが接客している横を駆け抜ける。無事帰ってきたよー

またすぐに一泊した道の駅の横を駆け抜ける。先日はお世話になりましたー。

しかしここでまた道に迷う。

どうも島根のほうへと迷いこんでしまったようだ。
迷ったとはいえここはなかなか情緒あふれる道、途中の橋も感動物だし、迷ってよかったと思う。

さて、時間はとっくに13時を過ぎている。
浜松バイパスにてガソリンを満タンにしたあと近くのラーメン屋に入る。
本日2度目の休憩だ。

名前も忘れてしまったが、味噌ラーメンがなかなか美味い。
近くなら、その他のメニューも試してみたいと思った。

さて、今日中に帰り着く自信がついてきた。

2号線を走り、山口へ。

下関の看板を目印に進む。もうマップも見ていない。
しかし、これがまた失敗。気が付けば小野田に。
だんだんあたりも暗くなり、空模様も怪しくなってきた。


自宅に21時くらいに帰ると電話する。

子供がお土産をまっているとのこと。
まずいなー味噌じゃ喜んではくれないだろう。

しばらくすすむと目の前にトイザラスがある。ここでお土産を買うこととしよう。

停車後、中をゆっくりと散策する。本日3度目の休憩だ。
おもちゃを物色していると、さすがに疲労していることに気付いた。
休憩もかねて30分くらいまったりする。


最近ほしがっていた「ミルモでポン・スタンドマイク」と「クラッシュギア」をGET!
このでかいおもちゃをバイクにつむころ、本格的に雨が降り出した。

本日3度目のガソリン補給をし、関門トンネルをくぐる。
3号線から飯塚を抜け甘木までずっと雨。到着はちょうど22時だった。
さて、予定より一日早く帰ってきたし、2日くらい眠りつづけるとするか。(笑)

全走行距離2,581Km



雨の中ただいまー